大きな市場へ、リノベーション市場
”リノベーション”という言葉は、2000年代初頭から使われ始め、最近ではテレビでも、ファッション雑誌やビジネス雑誌でも日常的に扱われるようになってきました。改装工事やリフォームからDIY、リノベーションへと変化してきており、改装工事は死後になってきているのではという感覚さえ覚える程になりました。実際に店舗にいると、住宅購入を考えたときに、リノベーションもいいんじゃないかと検討する方が増えてきている実感があります。デザインネットワークアソシエイツが創業した12年前と比べると、当時は全くなかったリノベーション会社が、今では非常にたくさん目にするようになり、大手企業も参入してきている大きな市場へと成長してきています。
とはいえ、住宅購入する際、たくさんの選択肢があります。選択肢があるからと言って日々のランチで、昨日はイタリアンだったから、今日は行きつけの中華屋さんで麻婆豆腐定食を食べようと毎日自宅を変えることは現実的でないものです。だからこそ、住宅展示場に行ってみたり、インターネットでメリット、デメリットを調べたり、夢のマイホームを手に入れるために、たくさんの要望を叶えるために奮闘する。そんな光景が目に浮かびます。
一戸建て住宅、マンション、、、もう少し細かく言うと、注文住宅、建売分譲戸建て住宅、分譲マンション、中古戸建住宅、中古マンションなど建物の種類だけでもたくさんありあり、その一つ一つの分野に、ハウスメーカーや建築家、工務店など各会社が存在します。また、建物と土地はセットなので、不動産業者も関わってきます。なかなか一筋縄では決まっていかず、混乱するものわかる気もします。だからでしょうか。家は3回建てないと満足したものにならない、とよく言われるのは。
「注文住宅」と「すでに建っている家」
1つは自分の好みで家を建てる注文住宅、もう1つはすでに建っている家を買うという方法になります。注文住宅は自分の好きな土地に、自分の好きな形、好きな素材、好きな色など全て自分で選び家を建てる、世界にたったひとつのオリジナルの家を作れるコースになります。よくコンクリート打ちっ放しになっている家や、建築家が建てる家などがこちらの部類に入ります。全てオリジナルな分、少々金額も高くなってくる傾向がありますが、世界にひとつしかないオリジナルの家なので、満足度も高いのも特徴の一つです。ただ、注文住宅を専門にうたっている会社でも、ドアは「5種類から選べます」とか、設備機器類などは「この中から選んでください」と言われ、それ以外を希望しても通らない会社も中にはありますので、注意が必要かもしれません。
もう一つは、いや、それ以外は「すでに建っている家」を選ぶことになります。建売住宅や、分譲マンション、中古戸建住宅、中古マンションなどはこちらのすでに建っている家に含まれます。リフォーム済み物件などもその部類に入ります。シンプルに言えば、購入後そのまま住むことができる住宅になります。すでに完成しているため、金額面や間取りもはっきりと明示されている点や、即入居等が可能な点など購入にあたってわかりやすくなっております。デメリットしてはほとんどが同じ家に見え、イメージに近い家がなかなか見つからない、注文住宅だと金額的に合わない、土地がない等の理由が挙げられます。このようなネガティブな要素から「すでに建っている家」を選択する方もいらっしゃるかもしれません。
もちろん戸建てを注文住宅で建てるほうが、構造から作るので最も自由度が高くなります。しかし、中古購入+リノベーションは以前からの構造部の制限があるにせよ、間取りや、壁や天井、床などの内装部をお好みのデザインにし、世界にひとつしかないオリジナルの家を作ることができます。まさに注文住宅と呼んでもおかしくないのではないでしょうか。